信じる事ができない!その心は!
リトリーブサイコセラピーという心理療法を使ってパートナーシップや心の問題解決を専門とする心理セラピスト@橋屋奏古です
雪がふりましたね。
いよいよ本気で寒いやつです。
本棚を整理しようとおもったのに
ついつい手を伸ばしてしまった
ONE PEACE (ワンピース)
本棚整理できないバージョンですね。
そんな経験ありませんか?私だけ?
主人公ルフィが状況的、心理的な支配を
ひとつひとつ超えて、仲間をみつけ
共に大海原で自由に冒険する物語
日本で1番売れてる漫画らしいですね。
なんでこんなにいい大人が無境界なまでに
のめり込んで、感動するのか…?
それはこの漫画の背景、バックグラウンドが
世界の歴史だったり、人の心理がリアルに
比喩、表現されているからなんですね。
なので、幅広い世代の心にメッセージ性が
強く、心に響くのも要因のひとつですね。
どこかの大学教授なんかも、専門的な分野から
色々と分析本がいくつも出たり
ビジネス、リーダーシップ論まで出ているとか
今日は私も数ある名場面の中から
一部を切りとって心理的見解で
かいてみようと思います。
今日のテーマは「ザ・信じるのが怖い」
色んな冒険のステージで
主人公ルフィは仲間を少しずつ
増やしていきます
仲間のほとんどが、元々は敵として出会い
ルフィの生きる情熱に共鳴して
自分の心に気がつき、目覚め
深い信頼関係を築いていきます。
印象深い場面のひとつ。
仲間のロビンが、元々の敵仲間に捕まって
しまい、殺されかけそうになります。
ルフィ達が助けにいくとロビンは
おい返して自らこう言います。
「なんで助けにきたの!」
「わたしはもう死にたいの!」
続けてこう言います
ONE PEACE 第41巻以下引用——————-
ロビンの中で何が起こっていると思いますか?
いつか自分の事を重荷に感じ
裏切られて捨てられるに違いない
それが一番怖いから
もう死にたいといっています。
裏切られて捨てられるぐらいなら
死んだ方がマシだと言ってるんですね。
てことは裏切られずに、
大事にされるなら
生きたいと思っているんですね。
だけど、もうこれ以上、
そんな経験はしなくないから
また裏切られたらもう苦しいから
まだ起きていない未来の事を
怖がって、死にたいと言っているんです。
漫画の世界だけでなく日常でもありませんか?
こんな事感じたりしませんか?
・常に見捨てられる、嫌われると不安でいっぱい
・人の愛情や好意を受け取れない
・目にみえるものがバロメーター(お金、SNSのいいね!の数、プレゼント、成績、役職)
・親しい人に近づくけば近づく程怖い
・拒絶される事を予測して自分を怖がらせる
・親しくなると線を引く、壊す
・自殺をほのめかす
人と愛情や暖かさで、繋がる感覚を
受け取り損ねた事によって、愛情という
目に見えないものを信じられない状態なんですね
人に近づいたり親しくする事に
恐れや不安を抱き、とても苦しいんです
なぜなら、近づきたい相手は好きな人だから
どーでもいい人じゃない
大好きな相手だからこそ苦しいんです
これ愛着といいます。
人と人が繫る能力なんですね。
この能力は幼い頃から育てられ
積み重なって信じたいものを
信じる事ができる力
になってゆきます
例えば幼少期、こんな体験をしていると
この力はすくすく育たなくなってしまいます
・温もり、愛情をもとめて拒絶された
・度重なる養育者の変更
・両親が仮面夫婦
・親が嘘つき、約束を守らない
・親の機嫌によって扱いが変わる
・親が不安定
・家族間でも人を信用しない
・外は信用できないと刷り込まれる
これは親子の間でのキャッチボールが
どれだけ誠実なものであったかどうか
どれだけ心のこもったやりとりを
体験したかどうか
こんな感覚が、のちにその人の
土台になっていくんです。
幼い子が大好きな人に近づけないって
とっても悲しいですよね。切ないですよね。
心が張り裂けそうに痛い。
そんなはち切れそうな悲しみと絶望を
小さな身体と心で感じ続けるって、
壊れてしまいそうで耐えられないんです。
だからから幼い子は小さな身体で決意します。
「こんな思いするくらいなら、もう信じない。好きっていわない」
そして色んな人に出会い、
関係を築いていこうとしても
自分から裏切り、離れて行く
ということを繰り返します。
だけど、今回はとても大事な仲間に出会い
ロビンは葛藤させられます。
求めて拒絶されるくらいなら
求めて拒絶されるくらいなら
死んだ方がマシだとロビンの中の恐怖も
以前よりも倍になっているです。
だけど目の前には
大海原が広がっているんです
嫌な思いをまたするかもしれない
でももしかしたら人と暖かさや信頼で
繫る未来だってあるかもしれない
求めている世界があるかもしれない
自分の人生という海と冒険がまっているですね
仲間はロビンに問います
ロビン、どうしたい?
葛藤すればするほど
それでもロビンは死にたいといいます。
そんな時、船長ルフィは…
鼻くそほじってるんです…
えっ…
そしてロビンにいいます
————- ONE PEACE41巻引用———————-
そう、ロビンは本当は生きたいんです。
生きたいのに生きるのがつらいから
苦しいんですね。
絶望の淵でロビンは勇気をだして
求めました。今までの自分の殻を破って
そっちへ行きたい。私も一緒に行きたいと
求めて自ら手を出したんです。
この勇気、バンジーするくらいの覚悟です。
どうしても手に入れたい世界がある時
最後の最後は自分の殻を破って
恐怖と共に勇気を出すんですね。
今も続く ONE PEACE
ロビンは仲間と航海を続けています
大人になってからでも
自分が求めるなら、繫る力、愛着は
育て直す事ができるんです。
ロビンは自分を諦めなかったんですね。
いつからでも、心を育て直すことはできます
人を信じられなくてしんどい時
泣いてもわめいてもいいと思います。
でもその後は
自分を諦めない
そんな視点があると人は大きく変われます
生きたいのに生きるのが苦しい時
そんな時こそ心理セラピーは
お役に立てるとおもいます。
2018年03月29日 | Posted in 心理 | | Comments Closed